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リレーエッセイ 2016・春
興味深い記念日の数々 ―「海苔ウィーク」に思いを寄せて― 1/3/齋藤 壽典
わが国における記念日の数々

私たちは日頃、国の祝日や個人の誕生日といった特別な日でも無い限り、日々何気なく過ごしておりますが、ネット検索してみると我が国においては1年365日、毎日が何等かの記念日と定められていることが分かります。例えば5月1日は何の日かとウィキペディア「日本の記念日一覧」で検索すれば「メーデー」「日本赤十字社創立記念日」「青春の日」「扇の日」「スズランの日」「サラウンドの日」「語彙の日」と言った具合に、この日だけで7つもの記念日が列挙されます。今回は大変興味深い記念日の数々を知ることと併せ、改めて「海苔の日」を始めとする海苔の記念日と「海苔ウィ-ク」について再考してみたいと思います。

(一社)日本記念日協会のHPには『1年365日、それぞれの日にさまざまな記念日があります。それは人々がカレンダーというものを生み出してからの歴史であり、文化のひとコマひとコマです。日本では「ひな祭り」「七夕」など伝統的な行事として定着しているものから、「○○の日」「○○記念日」という業界や企業がそのPR効果を目的に制定したものまで、およそ2,400種類以上もの記念日があり、年々その数は増え続けています。・・・』と記されており、前記「日本の記念日一覧」を参照しても1月1日の「鉄腕アトムの日」他から12月31日の「シンデレラデー」他まで約950件近くの記念日を数えることが出来ます。

それらの記念日は特別な由来があるもの以外は語呂合わせによる制定が多いとされており、例記すれば1月5日「いちごの日」、3月9日「ありがとうの日」、10月2日「豆腐の日」といった具合ですが、さらに話題性を高めるために面白そうな記念日として、男女の出会いから別れに到るまでを順追いして記してみますと、10月30日の「初恋の日」から12月21日「遠距離恋愛の日」を経て、1月27日「求婚の日」を迎え、そして11月21日の「いい夫婦の日」に結ばれ、年月を経て熟年期に達した2月29日に「円満離婚の日」を迎えるという記念日のストーリーが完成します。

それぞれ記念日制定の由来や背景は、その該当日をネット検索すれば詳細に知ることができますが、ここでは話題提供のため簡略に記しますと、「初恋の日(10月30日)」は1896年10月30日に作家の島崎藤村が「文学界」46号「こひぐさ」の一編として初恋の詩を発表したことを記念する日・・と由緒ある由来が明らかにされますが、「遠距離恋愛の日(12月21日)」に至っては遠距離恋愛中の恋人同士がクリスマス前に会ってお互いの愛を確かめ合う日とされ、さらに「1221」の両側の1が1人を、中の2が近づいた2人(離れた場所にいる2人が中央で出会う)を表しているそうで、数字の配列にまで意味合いを持たせる凝りようです。

また、「求婚の日(1月27日)」は明治16年のこの日、中尾勝三郎と言う人物が生涯の伴侶を求めるため新聞に求婚広告を出し、これが日本の新聞紙史上初めての求婚広告となったことを記念して制定されたとの説明がなされており、大いに時代背景を感じさせますが、近年、とみに話題となっております「いい夫婦の日(11月22日)」に関しては申すまでもなく語呂合わせによるもので、この日に入籍する有名人も数多くいるとのことで、このところ大変認知度の高い記念日の一つとなっています。

そして「円満離婚の日(2月29日)」となるわけですが、この記念日を(一社)日本記念日協会に申請をしたのは離婚式プランナーの寺井広樹氏だそうで、氏の談話によれば「円満離婚って、数ある離婚の中でも珍しいケースなのですが、ですので4年に一度くらいが丁度いいのかな・・と考えました(笑)」とあり、何とも含蓄のある由来を持った記念日ではないでしょうか。因みに記念日の最も多い月は11(いい)○○の日との語呂合わせから11月とされております。

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