和名
タネガシマアマノリ
学名
Phycocalidia tanegashimensis
〔フィコカリディア タネガシメンシス〕
所属
紅藻 ウシケノリ科 ミナミアマノリ属
特徴
葉状体は基部から裂けたように裂葉を持ち、この裂葉は天然では10‐11月に顕著に見られ、他の時期には円形に近い葉状体になる。葉状体は周年見られ、長さ17 cm・幅7 cmくらいにまでなり、縁辺には顕著な顕微鏡的鋸歯がある。1層細胞からなり、厚さは25‐33㎛で、1細胞に1個の色素体をもつ。雌雄同株で雌雄の生殖細胞は混在している。葉状体期と糸状体期が交代する生活環をもち、葉状体期には単胞子(原胞子)による無性生殖を行なう。
分布
日本海側南部から南西諸島に分布する。潮間帯上部の岩の上に着生する。
解説執筆
有賀 祐勝(あるが・ゆうしょう)
一般財団法人海苔増殖振興会副会長、浅海増殖研究中央協議会会長、公益財団法人自然保護助成基金理事長、東京水産大学名誉教授、理学博士
おしば標本の写真提供
菊地 則雄(きくち・のりお)
千葉県立中央博物館分館海の博物館主任上席研究員、理学博士