日本産アマノリ属藻類紹介

海苔の豆図鑑

ベニタサの写真

no.22

和名

ベニタサ

学名

Wildemania amplissima
〔ウィルデマニア アムプリッシマ〕

所属

紅藻 ウシケノリ科 ベニタサ属

特徴

葉状体は深紅色の卵形ないし幅広い楕円形で、大きいものでは長さ80 cm、幅40 cmくらいにまでなる。基部は広い楔形ないし心臓形で縁辺はわずかに波打っている。2層の細胞からなり、1細胞に1個の色素体をもち、厚さは60‐152 ㎛である。葉状体は雌雄異株のものが多く、雌雄同株のものでは雄の生殖細胞群(精子嚢班)は縁辺部に形成され、その内側に雌の生殖細胞群(果胞子嚢班)が形成されるとする説と、雌雄同株の葉状体のみ(精子嚢は区画のある班を形成せず雌の部分に混じっている)という説がある。生活環は調べられていない。

分布

北海道、千島列島、ベーリング海、アメリカ西岸などに分布する。漸深帯に生育する。


解説執筆

有賀 祐勝(あるが・ゆうしょう)

一般財団法人海苔増殖振興会副会長、浅海増殖研究中央協議会会長、公益財団法人自然保護助成基金理事長、東京水産大学名誉教授、理学博士

おしば標本の写真提供

菊地 則雄(きくち・のりお)

千葉県立中央博物館分館海の博物館主任上席研究員、理学博士

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