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産地を追って no.10 のり生産の課題

【平成25年7月2日掲載】

1 24年度の生産結果

平成24年度ののり生産が終わりました。全国の入札会に出荷された枚数は約81億8、764万枚でした。平成24年10月からのり養殖が始まり平成25年4月末で終わりますが、この間に生産されたのりを「平成24年度産」と言います。これがのりの「生産年度」になります。

表1.近年4年間の漁連別生産実績順位

24年度を含む過去4年間の全国ののり生産枚数を表1.に示しました。宮城県は太字で表していますが、平成23年3月11日の大震災の時には大きな被害を受け、機械資材の被害ばかりでなく、亡くなった方もありましたが、3月10日までの生産の蓄積があったので、何とか平年の半分の生産を上げることが出来ました。

しかし、その翌年はゼロからのスタートです。被害を受けた機器の中から使える機械や資材を集めて、近くの漁家がグループで海苔養殖に取組みました。 平成23年の6月に産地を訪れましたが「宮城ののりを待っている人がいるんだ」という声を聞きました。また、のりの買付をする問屋さんも「宮城ののりで今日まで商いをして来たんだから、今年も作ってもらわなければならないんだ」と産地を励ましていました。

結果的に平成23年度漁期は、跡片付けに追われるところが多く、わずかな生産量になりましたが、平成24年6月に宮城県の産地を訪れた時は、今後の生産計画が出来ていて県水産団体では「24年度の生産数量は3億5千万枚になるんだ」という元気のいい声を聞きました。その通りになりました。

ちなみにその後の生産計画を聞くと「平成26年度までには元の状態の6億枚生産に復旧する計画だ」ということでした。その第一歩が踏み出せたようです。産地の気迫には驚きました。

2 どうなる今後の燃料費

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