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産地を追って no.6 新のり養殖準備始まる-生産意欲高まる被災産地:宮城と九州有明海から

1 新のり製造の作業場の建設進む

花渕浜では、新のりの作業場の建設作業が進んでいました。海岸に2棟の作業場が並んでいました。海岸に建てるか、高台に建てるか悩んだ末の決断だったようです。海岸の周囲は、漁家を始め多くの地域住民が生活していたところで、家の土台が残っていましたが、草が生え空き地が広がっていました。

作業場は、外観はほぼ出来上がっていましたが、内部工事が行われていて、1棟には、既に乾のり製造機(10連:製造機中の原則として横一列ののり簀の枚数が10枚であることを言います。数が多い程単位時間当りの製造能力が高くなります)1台が据え付けられていました。

この作業場では、6名のグループが2台の乾のり製造機を使用して、生産に取り組むことになっているということでした。隣の1棟では乾のり製造機の土台が出来上がっていましたので、近いうちに機械の搬入が行われるようです。製造機が入った棟ではその隣に関連機材を設置するスペースの建設が行われており、のり作業場らしい姿が見え始めていました。

写真左 乾のり製造機が設置されており、附帯機械の設置や結束作業のスペースで工事が行われていた。(花渕浜)
写真右 製造機の土台(花渕浜)
既に乾のり製造機が設置されていました。隣は附帯機械の設置や結束作業のスペースで工事が行われていました。
製造機の土台が出来ていました(いずれも花渕浜)。


作業場の建設現場に向う途中で歩きづらい足場が気になっていましたが、外に出て作業場の外観写真を撮ろうとして海岸を見ると、船着場が陥没したままになっていました。

写真 地震で壊れたままの船着場
地震で壊れたままの船着場。10月下旬から始まるのり摘みで漁船の往来が忙しくなるのに間に合うのだろうか。奥にカモメが3羽はねを休めていました(花渕浜)。

10月下旬から始まる新のり生産に向けて、産地では急ピッチの作業が進んでいます。しかし、新のり準備作業の中で、思わぬ資材不足を発見するなど気を使う毎日のようです。

七ヶ浜支所運営委員会の寺沢春彦副委員長は、陸上採苗及び育苗開始について「これまでのところ採苗作業は順調に進んでいる。この地区では18日頃に採苗を終るだろう。また、のり網の張り込み20日以降に始めて良いことになっているが、今のところ水温が高いので、数日遅れるのではないか」と語っていました。

2 慎重に行われている採苗作業

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