和名
オオノノリ
学名
Uedaea onoi
〔ウエダエア オーノイ〕
所属
紅藻 ウシケノリ科 オオノノリ属
特徴
葉状体は卵形ないし長卵形でやや赤みの強い赤褐色をしており、長さ15 cm・幅8 cmくらいにまでなり、基部は心臓形で、縁辺は全縁で顕微鏡的な鋸歯はなく、大きく波打っている。葉状体の厚さは28‐45㎛で、普通は1層細胞からなり、1細胞に色素体が2個あるが、ときに2層細胞の部分があり、2層細胞の部分では1細胞に色素体1個をもつ。雌雄同株で雌雄の生殖細胞は混在している。葉状体期と糸状体期とが交代する生活環をもち、葉状体期には単胞子(原胞子)による無性生殖を行なう。
分布
北海道、東北地方、朝鮮半島に分布する。葉状体は、潮間帯下部に生える紅藻クロハギンナンソウやアカバギンナンソウなどに着生している。
解説執筆
有賀 祐勝(あるが・ゆうしょう)
一般財団法人海苔増殖振興会副会長、浅海増殖研究中央協議会会長、公益財団法人自然保護助成基金理事長、東京水産大学名誉教授、理学博士
おしば標本の写真提供
菊地 則雄(きくち・のりお)
千葉県立中央博物館分館海の博物館主任上席研究員、理学博士