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リレーエッセイ 2025・夏
「寿司のおいしさを引き立たせる海苔の香り -リレーエッセイ2013年・秋「海苔の香り」の第2報として-  1/2
はじめに

日本食は健康志向の現代において、世界的に評価が高いものです。見た目の美しさやおいしさだけでなく、長寿社会を支える低脂肪・低カロリー食品として外国の人々にも人気があります。今回は代表的な日本食の例として寿司を取り上げ、海苔との関わりについて述べたいと思います。

寿司の種類

今年4月22日(火)、赤坂御苑で春の園遊会が開かれました。マスコミの報道でご覧になった方も多いかと思います。園遊会メニューの中にはオードブル、サンドイッチ、ジンギスカン、焼き鳥、ちまきに並んで巻き寿司も見られました。立食なので、たくさんあるメニューの中でも食べやすい巻き寿司に人気があるように見受けられました。残念ながら具材が何であったかまでは判別できませんでした。ご承知のように、寿司には押し寿司、握り寿司、巻き寿司、ちらし寿司、いなり寿司など全国各地でさまざまなものがあります。和歌山県吉野出身の卒論生に、海苔を使わない “柿の葉寿司”と高菜の浅漬けで包んだ “めはり寿司” を教えてもらいました。共に美味しく、寿司には多種多様なものがあることに感心しました。
巻き寿司の歴史は古く、江戸時代には既にありました。巻き寿司に用いる海苔は一般に焼海苔です。その色は図1に示すように緑色が濃く、黒緑色に近いほど上質の焼海苔とされます。巻き寿司は、太巻き、細巻きが一般的で、具材は魚介類、野菜、卵焼き、納豆、漬物などバラエティーに富みます。地域によっては切り口にきれいな模様が出るように具材を配置したものもあります。


図1.
焼海苔の色調

最近私が経験して気に入った巻き寿司は、韓国のキンパです。太巻き程度の大きさの寿司に、幅1ミリ長さ数センチの糸状に細切した赤トウガラシが乗せてあり絶妙な味でした。世界的には国によって様々な巻き寿司があるようですが、中でもアメリカに代表されるカリフォルニアロールは有名です。

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